フランス生活の魅力のひとつ、食生活。その中でも果物環境の豊かさは魅力的です。
外国人も驚く、日本の果物の値段。残念ながら、日本では果物が大変高価です。なかには外国人も知っている、贈呈用のメロンの価格や、日常食べる”りんご”の値段。そもそもフランスには2000以上もりんごの品種がが存在するといわれます。
マルシェなどで、りんごの値段が”1キロ 1.99と表示されていると、日本人の一般的な反応は”どういうこと?”。りんごのサイズにもよりますが、1キロ6、7個りんごを買っても2ユーロをきるということです。日本でみかける、りんごの料金。”1個200円”。多分、この価格は日本では決して高いものではないとしたら、やはりフランス事情とあまりにも違いすぎます。
ところで、サイズについてはフランスのりんごは日本のものに比べてこぶりです。また味については、フランスのりんごは酸味のきいたものが主流で、野生感があります。日本では日本人の嗜好にあわせて、糖分調整をしているものも多いようですが、りんごひとつとってもこんなに違う食文化。
確かにフランスの田舎をドライブしていると、果樹園以外にも一般の家の庭、山間、道端にりんごの樹々を目にすることが多い。りんごだけでなく、さくらんぼ、桃、柿、くり、ナッツ類だって、くるみなどが道端に落ちていることも稀ではありません。
今頃(五月の終わり)の季節は、”さくらんぼ”です。果樹園だけではなく、一般の家庭の庭に”なる”さくらんぼ。さくらんぼの木が1本ならまだしも、3本も4本もあると、収穫も大変です。フランス人の家庭のなかには、収穫せず、庭に落ちたまま状態。または先に鳥に食べられても全然気にしないところもあります。日本のさくらんぼ事情からするとなんとも羨ましい環境です。
そもそも面白いことは、フランス人が最も愛する日本の季節。それは、"桜”。3月下旬、桜が咲き乱れる日本の風情ある光景はフランス人の憧れです。日本に行くなら桜の季節に訪れたいとか、訪れたとか、日本 = 桜といっても過言でないかと思います。そして日本の国土を飾る日本の桜の花は、”さくらんぼ”がならない?!
日本の桜の品種は100以上あるといわれますが、日本で最も有名な”ソメイヨシノ”。一般的な日本の桜のイメージはあくまでも観賞用。少し季節がずれると、桜桃(オウトウ)とよばれる小さな実をつける食用のさくらんぼもありますが、フランスの”食用”さくらんぼ事情と、日本の”観賞用”さくらんぼ事情、この違いも面白いものです。
さくらんぼについては、フランスの一般家庭では収穫しても食べきれない場合、そのまま冷凍をして、デザートのクラフティーを作ったり、コンフィチュール(ジャム)を作ったりすることが多いです。
フランスの人口はほぼ日本の半分。国土における山面積も少なく、広大な土地に恵まれるフランス。そんな環境も豊かな食生活事情にも関係します。フランスの田舎を訪れないとみえない、ディープなフランス文化。フランスの田舎の旅おすすめします。😉
Bon Voyage!
執筆者 田所